富士石油の特徴と強み
袖ケ浦製油所の立地優位性を活かす
製油所を高台から見下ろし周辺の光景を視野に入れると、瞬間、思わず「わあっ」と声を発してしまうほどの驚きと感動に包まれます。それは、東京湾の光景の美しさもさることながら、その位置関係がはっきり展望できるうえ、製油所の強みや役割が一目で確認できるからです。
袖ケ浦製油所には住友化学の千葉工場が隣接。同工場とはパイプラインで繋がっており、効率的な石化原料の供給が可能となっています。
また広く湾内に目を向けると、さらに2つのことに気づきます。ひとつは、右手奥に立ち並ぶ大都会東京の高層ビル群です。一大消費地としての市場に向け、石油製品の迅速な供給ルートがいかに確保されているか、その優位性が感じられること。そして2つ目は、輸入はもちろんのこと、海外に向けた輸出ルートも充分に確保されているという事実です。
このように、富士石油「袖ケ浦製油所」は、立地の優位性を活かし、国内外の需要動向にフレキシブルに対応できる能力を有しています。
安定かつ強固な顧客基盤
富士石油の取引先は多岐にわたります。過去からの経緯とともに上記の立地優位性を存分に活かし、盤石・強固な関係が築き上げられている点が特徴であり強みとも言えます。この強固な顧客基盤を有した富士石油のバリューチェーンは、他社の参入を許さない壁として大きく立ちはだかっているのです。
精製された石油製品は、主製品の燃料油は出光興産、ENEOS、日本航空へ。重油はJERAグループ、ナフサは住友化学、そして石油ピッチは日本製鉄の各製鉄所へ供給しています。このように富士石油は、日本を代表する企業と強い結びつきをもって継続的かつ安定的に取引を行っており、販売リスクの低い事業構造を有しています。