見てすぐわかる製油所の流れ
原油の受入れ
私達の生活を支えるエネルギー。電力やガソリンなど、その源となる原油は、ほとんどを我国では輸入に頼っていることをご存じですか。
富士石油では、ガソリン、灯油、軽油などの石油製品を直接輸入することもありますが、エネルギーの元となる原油を、中東を中心とした世界各国から輸入し、独自の技術と設備により様々な製品へと精製しています。
それではここで、製油所の業務フローについて、簡単に見て行きましょう。
シーバース、専用桟橋からパイプラインで
東京湾の沖合7km付近。近隣石油会社3社と共同で建設された、30万トン級大型タンカーが2隻同時に着桟が可能な「京葉シーバース」が現れます。原油タンカーによって運ばれ輸入された原油は、ここから海底パイプラインで直接製油所に送られます。
また、富士石油袖ケ浦製油所には最大12万トン級のタンカーが直接着桟可能な専用桟橋も設けられており、ここからも原油を受け入れることができます。
- 京葉シーバース
- 専用桟橋
貯蔵と貯蔵能力
輸入された原油は、まず原油タンクに搬入・貯蔵され、精製を待ちます。
富士石油では、原油タンクをはじめとしてわが国トップレベルの設備を備え、最高水準の貯油能力を誇っています。
≪貯油能力≫
製油所 | 設 備 | 基 数 | 容量(KL) |
---|---|---|---|
袖ケ浦製油所 | 原油タンク | 15 | 1,146,200 |
*スロップタンク | 1 | 3,200 | |
製品・半製品タンク | 119 | 1,382,080 | |
LPGタンク | 16 | 21,500 | |
自家燃料油タンク | 3 | 7,390 | |
小 計 | 154 | 2,560,370 | |
中袖基地 | 原油タンク | 12 | 728,600 |
*スロップタンク | 1 | 850 | |
小 計 | 13 | 729,450 | |
合 計 | 167 | 3,289,820 |
(注*)スロップタンク=油汚水用貯留タンク
精製・生産、そして貯蔵、出荷へ
原油は、蒸留装置、分解装置、脱硫装置など様々な精製工程を経て、日常生活に必要な石油製品に生まれ変わり、一旦油種ごとに製品タンクに貯蔵され、出荷を待ちます。
また、緊急時に備え、70日分の原油や石油製品の備蓄が義務づけられています。
≪袖ケ浦製油所で生産される主な製品≫
製 品 | 主な用途 |
---|---|
LPG | 業務用プロパンガス、タクシーの燃料 |
ガソリン | 自動車の燃料 |
石油化学用ナフサ | 石油化学製品の原料 |
ベンゼン | 合成樹脂の原料 |
キシレン | 合成樹脂の原料 |
灯油 | 家庭用暖房器具の燃料 |
ジェット燃料油 | ジェット旅客機の燃料 |
軽油 | バスやトラックの燃料 |
A重油 | ビル暖房用燃料、小型船舶の燃料 |
C重油 | 火力発電所の燃料、大型船舶の燃料 |
アスファルトピッチ | 製鉄用コークスの原料、ボイラーの燃料 |