株主・投資家の皆さまには平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申し上げます。

事業環境・業績

平成27年度におきましては、中東における地政学リスクや世界経済の減速懸念など需給両面からの要因を背景に原油価格が変動する中で、石油製品の国内需要は、ドライブシーズンの好天による需要増はあったものの、物流合理化や他燃料への転換などの影響により、需要の減少に歯止めがかかりませんでした。

 

このような事業環境の下、当社は、袖ケ浦製油所にて生産設備の運転を停止し保全・補修作業を行う小規模定期修理を実施したことによる製品生産・販売数量の減少に加え、原油価格の下落にともなう在庫の悪影響などにより、前期比では改善したものの減収減益となりました。

 

なお、在庫の影響を除いた実質ベースの損益は、小規模定期修理の影響などはあったものの、原油価格の下落によるアスファルトピッチの採算改善、自家燃料費の低減などにより、営業利益相当額、経常利益相当額ともに前年同様黒字を確保しました。

 

また、平成28年度の連結業績につきましては、在庫評価の悪影響の解消、定期修理がないことによる販売数量の増加などを見込んだ結果、営業利益、経常利益、当期純利益とも黒字転換の見通しであります。

今後の事業展開

世界、特にアジア全体としては、将来的にも石油需要は増加が見込まれるものの、国内の石油需要は、人口減、少子高齢化といった社会構造の変化に加え、省エネや燃料転換の進展などにより減少傾向が継続するものと想定されております。こうした中、石油元売各社が相次いで経営統合に向けた基本合意を発表するなど、石油業界を取り巻く事業環境は大きく変動しつつあり、業界全体として更なる合理化、競争力強化が求められています。


このような事業環境の下、当社は、中期事業計画に掲げた経営課題の達成に向け、袖ケ浦製油所の高度化した精製設備を十分に活用し、超重質原油の処理を拡大するとともに、省エネルギー関連投資を継続することにより、国内トップクラスのコスト競争力を堅持します。加えて、平成29年7月の運転開始に向け着実に工事が進行しているアスファルトピッチ焚きボイラー・タービン発電設備(ASP-BTG)の導入により、収益基盤の更なる改善を図ります。

 

また、「エネルギー供給構造高度化法」に基づく新たな判断基準(いわゆる第2次高度化法)に沿って、石油各社は、平成28年度末までに、残油処理能力のさらなる向上が必要とされました。当社も、これに対応すべく装置能力の調整ならびに他社との連携など、あらゆる方策の検討を進めているところです。

株主還元

当社は、株主の皆様への利益還元を重要な経営課題のひとつとして考えており、中・長期的な事業発展のための内部留保の充実に留意しつつ、業績ならびに資金バランス等を勘案のうえ安定的な配当の継続に努めることをグループ経営方針にも掲げていますが、平成27年度の配当に関しましては、当期の業績に鑑み、誠に遺憾ではありますが無配とさせていただきました。なお、平成28年度の配当につきましては、1株につき6円を予定しております。

株主・投資家のみなさまにおかれましては、引き続き当社事業へのご理解と、今後の事業発展に向けた長期的なご支援、ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

 

平成28年7月
富士石油株式会社

代表取締役社長 柴生田 敦夫